山名の定紋は
山名の定紋は、正紋が「五七桐七葉根笹」、替紋が「糸輪二ツ引両」、どちらも他氏には類を見ない紋である。桐紋は、古来尊貴の御紋として知られるが、足利氏が幕府を開いた功により拝領し、以後、重臣に与えたものであろう。その下に七葉根笹を二つ並べたことについては二説がある。
五七桐七葉根笹 | 糸輪二ツ引両 |
---|---|
![]() |
![]() |
五七桐七葉根笹

今一つは、室町幕府における大功により、将軍義満公より、源家の重宝笹造り太刀を拝領したことを記念して、定紋としたともいう。
因みにこの笹造りの太刀は、羽柴秀吉が山名豊国公に所望したが断られたことがある。常に豊国公の座右に備えられていたが、ある時駿河蒲原の駅で止宿中、出火にあい、家重来の秘宝とともに烏有に帰したそうである。
糸輪二ツ引両

いずれにしても、世間一般の丸に二引両(どの線も同じ太さで描かれている)とは、一味違ったデザインであることにご注意願いたい。