1: 2014-07-27 (日) 09:28:59 admin ソース
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 +TITLE:おわりに
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 +おわりに
 + 私はかねがね「但馬村岡山名家譜」を全巻読破したいものだと念願いたしておりましたところ、機会を得まして、東京大学史料編纂所で闘覧させていただきました。そしてこれはぜひ出版しなければならないと思い立ったのです。なぜなら、「山名家譜」は東大史料編纂所刊の「大日本史料」には断片的にしか転載されておりませんし、その上、史料編纂所にお尋ねししたところ、「大日本史料」全編が完結するのは、何と六百年先になるだろう、という気の遠くなるようなお話だったからです。
 + 加えて、天佑といいますか、軌を一にして「全国山名氏一族会」が発足し、私もその末席に加えて戴く僥倖に恵まれ、山名寺御住持の知遇を得、「家譜」の覆刻刊行を意見具申致しました次第です。
 + その後、紆余曲ありましたが、御住持の御尽力で原本保持者であられる村岡山名家第十四代御当主、山名晴彦様の御承諾書を戴きまして、東京大学史料編纂所に提出し、出版の許可を受けました。
 + 上梓によって編纂所に眠っていました稀覯本が、日の目を見ることになりましたのは、推進者としまして大きな喜びですが、私は今だに某氏のお言葉が耳について離れません。それは、「このような家宝は秘蔵されてこそ貴重なのです。故に門外不出とすべきでしょう」と、言う反対意見でした。
 + 故に、この「山名家譜」が上梓できましたのは、編に御当主の御英断の賜物であり、御恩徳に対しまして、書紙に尽せませぬ感謝の念を捧げるものであります。
 + 又、ここまで辿りつくことができましたのは、山名寺御達持.吉川廣昭師の御徳沢のお蔭であり、心底から御礼申し上げます。
 + 御許可下さいました東大史料編纂所長、百瀬今朝雄教授には、深甚の謝意を表します。
 + 尚、巻末に挟み込みの「山名系図」は、「山名家譜」を読んでいく上に、参考資料としてなくてはならぬものでありますので、山名藩家老の御後裔、池田四郎氏の御所蔵ですが、格別の御高配を賜わり、掲載させて戴きました。衷心より厚く御礼申し上げます。
 + さらに、「家譜」の刊行につきましては、私の恩師であり、灘高等学校元教頭の橋本武先生が暖かく見守って下さいました。すべては先生の御薫陶の賜物です。誠に有難うございました。
 + 「一族会」常任幹事であられる山名源太郎先生には、いろいろと御協力戴き、非常にお世話になりました。この本が完成いたしましたのは、編に先生のご指導のおかげです。本当に感謝致します。
 + ところで.巻末に拙い論考を付けましたが、一介の英語教師が浅学菲才をも顧みず、牽強附会をこととするような駄文をなし、ただただ冷汗三斗の思いです。掲載いたしますことは本意でなく、ある事情の為、万やむを得なかったことを御賢察下さり、御海恕賜われば幸甚です。 とは言い条、多くの方々に御迷惑をおかけ致しました。お詫び旁御礼申し上げます。
 + 特に、出石山名家直系第二十九世、山名武男様には、御秘蔵である御系図を拝見させて戴きました。筆舌に尽せませぬ深甚の謝意を表明致します。
 + 又、斯界の碩学であられる、兵庫県史編纂委員、永島福太郎先生、並びに、広島大学助教授、岸田祐之先生には多大の御教導を賜わりました。謹んで厚く御礼申し上げます。
 + 尚、昨年幽明境を異にされました西田順次先生には、心からご冥福をお祈り致します。
 + 最後になりましたが、資金面で、私が奉職いたしております甲南学園の「伊藤忠兵衛出版助成基金」に大変御協力戴きました。誠に有難うございました。
 + さて、出来上がりましたものは、会心の作とは程遠く、誤解誤読多々ありますので、識者諸兄におかれましては、御忌?のない御叱正を賜わり、誤謬を御指摘下さいますようにお願い申し上げます。
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 +  昭和六十二年五月 吉日    宮 田 靖 國(編者)
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